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思考を整理する方法 その2

伝えることが苦手な人は意外と多い

 

前回からの続きです。

 

オンラインミーティングのテーマ、
思考の整理と伝え方。

 

前回は思考の整理法について
お伝えしました。
今回は、伝え方についてお伝えします。

 

人材育成担当のお2人によると、
伝え方、については
悩みを抱えている人が多いようです。

 

伝えたつもりが伝わっていなかった
わかりましたと言っていたけどわかっていなかった、
どこまで細かく説明をしたらいいのか…etc、

 

後輩への伝え方に悩むことがとても多く、
どちらかといえば、伝え方を学びたいという
ニーズのほうが多いとのことでした。

 

支援職でなくても、
伝えることが苦手な人は
とても多いです。

 

ある調査では、
自分の思いを十分に伝えられていると
思う人の割合は、わずか2.7%

 

自分の思いを言葉にせずに
後悔したことがある割合は、
63.1%、という結果が出ています。
https://www.attenir.co.jp/brand/pdf/research.pdf

 

自分の思いを伝えられないと思っている人、
伝えたいと思っている人は、
支援職に限らず、とても多いことがわかります。

 

私も、伝えることに難しさを感じていた一人です。
私の場合は、言い過ぎてしまう、ということに
課題を感じていました。

 

わりと口がたってしまうので、
言い過ぎてしまって、攻撃的になってしまう
ということを気にしていました。

 

DESC

 

自分の気持ちを伝える方法は、
誰かに習うわけではありません。
みんな、自然にできるようになるものだと思っています。

 

でも、これだけ悩んでいる人が多いということは、
「自然にできるようになる」わけではないということです。


私は、アサーションという概念を学んで、
伝えることに戸惑いを感じなくなりました。
それが「DESC法」です。

 

DESC法、D、E、S、Cの順に
自分の気持ちを伝える方法です。
これについて詳しく書いていきますね。

 

DはDescribe(記述・描写する)のことです。
起きている状況を客観的・具体的に描写して、
相手に伝えるようにします。

 

EはExpress・Explain・ Empathize (表現・説明・共感する)です。
自分の気持ちを表現するということですね。
ここのコツは、Iメッセージ!
「私は〜」で始まる文章で、自分の気持ち伝えるということです。

 

次は、Sです。
Sは、Specify(提案をする)です。
ここで、相手に対する要望や希望を明確にします。

 

ありがちなのは、第一声で、
「〇〇してほしい」などと
相手に対する要望を口にしてしまう、
ということですね。

 

これはNGなんです。
状況→自分の気持ちを伝えてから、
提案をする方が効果的です。

 

そして最後にCです。
Choose(選択する・代替案を提示する)。
とてもわかりにくいですが、
Sで提案した後、相手の反応に応じて代替案を示すということです。

 

この順番で言い方を作っていきます。

 

思考の整理にも役に立つ

「言い方をつくる」というと、
なんだか自分をごまかしているような、
そんな気持ちにもなりますね。

 

でも、そうではないんです。
D、E、S、C
この一つずつを考えているとき、
私たちは自分の思考を整理しているんです。

 

D、「客観的な状況ってどうだったっけ?」
E、「私は(本当は)なんて言いたかったのかな?」
S、「どういう提案がしたかったのかな?」
C、「別の言い方ってどんなことがあるかな?」

 

というように、
DESCを考えるだけで、
自分の思考が整理することができるのです。

 

私も、これを活用しています。
特によく活用するのは、
「偉い人に自分の意見を伝えるとき」
「批判的な意見を伝えるとき」 です。

 

私は見た目、おとなしく見られるせいか、
本意を伝えようという気持ちが
先に立ってしまうため、
言い過ぎてしまう傾向があります。

 

自分の意図することが達成されても、
もしかして人を傷つけたんじゃないか、
と、悩むことが、過去に少なくありませんでした。

 

だからこそ、このDESC法を使って、
事前に自分の言いたいことを整理しておくことで、
まず、自分の思考の整理ができるようになりました。

 

言い過ぎることなく、
感情的になり過ぎることもなく、
自分の気持ちを、
適切に伝えることができるようになりました。

 

これは、魔法のような作業ではなく、
とても地道で、地味な作業です。

 

本当に効果のあるものは、
こういう、地味で地道なことなんだろうと
実感をもとに、そう思っています。

 

もしよければ、
DESC法、試してみてください。
必ず効果は現れます。

 

丸谷香

丸谷 香(まるたにかおり)

精神保健福祉士/社会福祉士/公認心理師

メンタルコーチ。元大学病院のMSW。就労・児童および産業分野でソーシャルワーク、心理カウンセリングなどに従事。
現在は、経営者、個人事業主、専門職向けのコーチングのほか、障害福祉事業所の組織開発、対話型発達障害研修などを行う。

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