春の花の香り

3月の終わりに

アメリカから届いた

バースデーカード。

差出人は

同い年のいとこ。

2月の末に生まれた彼女と

3月の終わりに生まれた私。

1ヶ月違いとはいえ、

冬の真ん中と

春のはじまり。

全然ちがう季節に

それぞれが

人生のはじまりを迎えました。

いい季節に生まれたね。

春の花の香りから

名前をつけてもらったの？

カードに書かれたメッセージ。

そういえば、

お互いの名前の由来なんて

話したこともありませんでした。

人生をまっすぐに進むように

香という名前は

将棋好きの父が

つけてくれました。

盤上の一番端にある

香車という駒から

名付けた、とのことです。

香車という駒は

まっすぐにしか

進めないそうです。

その動きが示すように

自分の決めた道を

まっすぐに進むように、

そういう人になるように。

そう願って

つけられたそうです。

振り返れば、

父が願った通りの

人生を歩んでいるようで

名前というのは

意味深いものだなと

つくづく思います。

今日は「香」と

名付けられた日です。

大好きなこの名前と一緒に、

その名前の通りに、

また新しい一年を進んでいきます。