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傾聴の誤解

ある女の子のカウンセリングで

 

先日、福祉事業所に通所している

10代の女の子の

カウンセリングを依頼されました。

 

彼女は知的に少し低い、

でも日常生活は問題なく送れる、

そういう子でした。

 

療育手帳B2という、

知的障害の人たちに

発行される手帳を持っています。

 

この数ヶ月、とても辛い出来事が

重なっていたその彼女は、

今の自分の状況を

一生懸命、話してくれました。

 

こちらがついていけなくなるくらい、

ずっと。

 

状況が状況を呼んで、

事実がいくつも重なって、

自分の思考がたくさん膨らむ、

 

そんな状態になっているので、

心が追いついていませんでした。

 

“パラレルワールドに

いるみたいなんだね”

 

私がそうつぶやくと、

やっと、止まって、

“そうみたい”と、笑ってくれました。

 

 

聞くことがしんどさを生む

 

支援職をしている人なら、

“傾聴” という言葉は

知っていると思います。

 

傾聴するということを、

聞くこと、だと捉えると、

少しズレが生まれます。

 

特に、何らかの

しんどさを抱える人に

聞き続ける、ことをすると、

その人のしんどさが増してしまいます。

 

自分の発した思考を

自分で聞いて、

苦しめられたり、

 

話していることが

わからなくなって、

混乱してしまうことも

あるからです。

 

 

耳で聴くということ

 

傾聴する、というとき、

“聞く” のではなく、

“聴く” という字を使います。

 

聴く、という言葉に入る

3つの漢字。

耳と目と心。

 

それに習うように、

“聴く”には、

3つの種類があります。

 

 

まずは耳で聴くこと。

これは、言葉を聴くことです。

 

どんな言葉を使う人なのか

どんな言葉に反応する人なのか

どういう言葉が響くのか。

 

そうやって聴いていきます。

 

目で聴くということ

 

目で聴くというのは、

見る、ということです。

 

言葉と様子が一致しているか

見えている動きに違和感はないか

どんな表出をしているのか。

 

言葉に出せないことを

どうやって出そうとしているのかを

見るのです。

 

引っ掛かりを感じたら

言葉に出してみます。

“話していて苦しそうに見えるよ”

“笑っているけど、悲しそうだよ”

 

話している人が

気づいていない自分自身を

伝えるように見ていきます。

 

 

心で聴くということ

 

心で聴くというのは、

難しいように思えますが、

実際は、とても自然なことです。

 

その場での空気感や

居心地の感覚を

みなさんも感じたことがあるでしょう?

 

それと同じように、

その人の背景を

見つめながら、

 

自分自身の感覚に

寄り添いながら

場を読んでいきます。

 

私の場合は、

ふぅっと解れるような

そういう空気になることが

一つのサインです。

 

 

聴くことが上手くなるには

 

どうやったら、

うまく聴けるようになるの?

 

そう質問されることがあります。

 

私も毎日トレーニング中、

と、自分では思っているので、

えらそうなことは言えません。

 

でも、一つ言えるのは、

自分の感覚を信じるということです。

 

言葉を聴いたときに、

自分の中に何が生まれたか、

どんな感覚が起きたか、

 

それを信じて、

言葉にして相手に渡す、

 

傾聴とは、そういう作業だと

思っています。

 

だから、なるべく

感覚を研ぎ澄ます。

感性を磨く、

 

そういう努力もしています。

 

ま、まだまだ

発展途上ですが笑

 

自分に期待をしながら、

実践しながら、

学んでいます。

 

毎回、毎回、

そういう気持ちで、

セッションに向かいます。

丸谷香

丸谷 香(まるたにかおり)

精神保健福祉士/社会福祉士/公認心理師

メンタルコーチ。元大学病院のMSW。就労・児童および産業分野でソーシャルワーク、心理カウンセリングなどに従事。
現在は、経営者、個人事業主、専門職向けのコーチングのほか、障害福祉事業所の組織開発、対話型発達障害研修などを行う。

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